歴史の勉強では因果関係を知ることが大切です。
中学受験の社会は細かい知識を覚える必要があるため、工夫をしながら覚えていかないと、すぐに忘れてしまいます。
塾のテキストなどでは、重要な用語が太字になっていますが、数が多すぎて丸暗記をしても記憶に残らないことが多いです。
歴史の勉強は、小学5年生の2学期にすることが多いのですが、小学6年生の2学期まで覚えてられない生徒が沢山いました。
覚えてられない生徒は、用語を丸暗記していただけなので、記憶に残っていなかったのでしょう。
今回は社会の歴史の因果関係を学ぶことが出来る教材について見ていきます。
因果関係を学ぶことが出来る「応用自在」
今回見ていく教材は「応用自在」です。
「自由自在」という教材をご存知の方も多いかと思いますが、全く関係ありません。
応用自在:学研教育出版
自由自在:小学教育研究会
※「自由自在」も非常によく出来た教材なので、準備しておくと便利です。
「応用自在」の出版年度は改訂版であっても2014年と新しくはありません。
そのため、地理や公民分野では使うことが難しいかもしれません。
ただ、歴史に関しては大きく変わっている点がないので、今でも十分に使うことが出来ます。
特に歴史の因果関係を学ぶのには適しています。
具体的に1つ例を挙げるとすると、「江戸の三大改革」などは非常に分かりやすく書かれています。
因果関係を学ぶことで記憶に残る
歴史には因果関係があります。
理由もなく戦争が起こっていたら、たまったものではないですよね。
「なぜ戦争が起こってしまったのか」という理由を確認することにより、記憶に残りやすくなります。
たとえば、日清戦争が起こった理由
日本と清が朝鮮への影響力を拡大させようとしていため
上記のような理由があったため戦争が起こりました。
もう少し詳しく見ていくと、
・清は、ロシアが東アジア進出を狙って、シベリア鉄道の建設を始めたことに脅威を感じていたた。
・そのため、朝鮮への影響力を持ちたいと考えていた。
・日本も清と同じように考えていた。
甲午農民戦争が朝鮮で起こり、清に救援を求めたことから日本も朝鮮に出兵をし、日清戦争が始まります。(戦場は朝鮮半島)
日清戦争が終わり、次に日露戦争が起こりますが、原因は上の東アジア進出と関係があります。
このように、「なぜ?(原因)」を確認することにより、知識として長期的に記憶に留めておくことが出来るようになります。
ただ重要な太字を覚えるだけの勉強とは違い、記述問題にも対応が出来るようになります。
地理や公民も理由を考える
歴史だけでなく、地理や公民にも理由があります。
理由を知らず、ただ暗記だけしてもすぐに忘れてしまうことでしょう。
また、理由を説明する記述問題が出されると、手も足も出なくなってしまうことが多々あります。
たとえば、地理で習った「扇状地は果樹園として利用されていることが多い」のはなぜだか分かりますか?
山から川が流れ、大きな石や砂を運んできます。
流れが急なうちは大きな石を流すことが出来ますが、流れが穏やかになるところで石は堆積されていきます。
この石が堆積していくところが扇状地です。
石と石の間には隙間があるため、水はけはよくなります。
そのため、地中深くまで根が伸びる大きな木を育てる方が適しています。
したがって、扇状地は果樹園として利用されることが多くなっています。
「扇状地は果樹園」とだけ覚えておくよりも記憶に残ります。
社会や理科は興味を持てるかどうかで成績が変わってくるものです。
そこで、こういった理由がしっかり書かれている教材を選んで使うことが重要になってきます。
まとめ
特に歴史では因果関係を理解することで、暗記をしやすくなります。
暗記をしやすくなるというのは、ただ覚えるだけではないということです。
自分で原因と結果を説明出来るようにすることが大切です。
最近の中学入試の社会の問題では、記述問題が増えています。
丸暗記をして用語だけを答えられる生徒よりも、自分の言葉で説明が出来る生徒を私立中学校は求めているということです。
一問一答式の教材も役に立ちますが、因果関係まで書かれている教材を準備し、理解することも忘れずにやっておくようにしましょう。