塾なし中学受験をする場合、
- どんな教材を使えばいいの?
- 各科目でどんな勉強をしたらいいの?
- 1週間にどれくらいの時間勉強したらいいの?
上記のような悩みが出てきませんか。
「市販の教材だけで中学受験の勉強が出来るのか」といわれると、不可能ではありませんが厳しいと思います。
また、科目ごとに注意することがあるので、漠然と勉強しても効果は薄くなってしまいます。
塾に通っている人たちと受験で勝負するので、1週間の勉強時間は塾の授業数+宿題をする時間数くらいは必要です。
今回は、小学4年生のお子様が塾なし中学受験をすることを想定して、使用教材や勉強法、時間数についてを考えてみましょう。
多くの塾では、2月から新学年のカリキュラムがスタートするので、4月からでなく2月からスタートすることをおすすめします。
塾なし中学受験のおすすめ使用教材
塾なし中学受験をする場合の使用教材は「予習シリーズ(四谷大塚)」か、もしくは「新演習(栄光ゼミナール)」がおすすめです。
- 市販教材よりも説明が詳しい
- 1週間ごとのスケジュールを立てやすい
- 入手しやすい
上記の理由から四谷大塚の「予習シリーズ」、栄光ゼミナールの「新演習」をおすすめします。
教材の購入方法
・予習シリーズの購入方法
ネット購入もしくは電話・FAXでの注文となります。
四谷大塚のホームページから注文をすることが出来ます。
詳しくは四谷大塚のホームページをご確認下さい。
小学4年生の塾なし中学受験の勉強に必要と考えられる教材として、最低限「予習シリーズ」「計算」「漢字」があります。(「予習シリーズ」は科目ごとに分かれています)
まずは「予習シリーズ」「計算」「漢字」で始めてみて、余裕があるようでしたら「演習問題集」「週テスト問題集」を追加してみましょう。
・新演習の購入方法
ネット購入となります。
「しゅともしCLUB」のホームページから注文をするこが出来ます。
詳しくは「しゅともしCLUB」のホームページをご確認下さい。
小学4年生の塾なし中学受験の勉強に必要と考えられる教材として、「新演習」「計算日記」「漢字日記」があります。(「新演習」は科目ごとに分かれています)
「新演習」「計算日記」「漢字日記」も1週間ごとに単元分けされているので、スケジュールが立てやすくなっています。
※小学5年生からは、「新演習」「計算日記」「漢字日記」にプラスして「実力アップ問題集」を追加することをおすすめします。
自宅での勉強法
使用教材が決まりましたら、科目ごとにどんな勉強をしていくか確認しましょう。
中学受験の勉強は、学校の勉強とは違うので予め進め方や内容を確認しておくことが大切です。
科目ごとに注意することが違いますので、簡単に確認事項を書いていきます。
国語の勉強法と注意点
まずは毎日「漢字」の勉強をする習慣を身につけましょう。
中学入試では、ほぼ全ての学校で漢字が出題されます。
漢字は覚えておくと確実に点数が取れますので、小学6年生になっても毎日覚えることが大切です。
次に、「慣用句・ことわざ・四字熟語」などの知識を覚えていきましょう。
こちらも漢字と同じで、覚えていれば点数が取れます。
中学受験の勉強で覚える「慣用句・ことわざ・四字熟語」は量が多いですので、少しずつ覚えていくようにしましょう。
読解問題につきましては、「答え(理由)を探す」ことが大切です。
国語の読解問題は解き方が分からないというお子様が多くいます。
そういったお子様に対しては、「何行目を読んでその答えにしたの?」と聞くようにして下さい。
その場所を読んで答えの理由になっていなければ、答えが合っていても再度場所探しをする必要があります。
間違っていた場合も、もう一度場所探しをさせるようにしましょう。
最初は時間がかかるかもしれませんが、だんだんとコツを掴むことが出来ると思います。
また、読解問題でもう1つ注意したいことがあります。
それは、「記述問題を空欄にしない」ことです。
小学4年生のうちに、全部埋めることを当たり前と思ってもらうことが大切です。
算数の勉強法と注意点
算数の勉強で一番大切なことは、「計算」です。
小学4年生ですと、分数や小数の複雑な計算は初めてというお子様が多くいます。
計算の方法をしっかりと覚え、一人で出来るようにすることが大切です。
特に、小数の計算では小数点の位置がずれてしまうお子様が多くいます。
最初はマス目のノートを準備して、桁を揃えて書くようにすると良いでしょう。
計算がしっかり出来るようになりましたら、特殊算(植木算・周期算)などに慣れていきましょう。
ポイントとしては、途中式をしっかり書くことです。
また、場合の数などでも樹形図を書く習慣を身につけるようにしましょう。
中学入試の算数は「手を動かす」ことが重要です。
小学4年生のうちは図形の問題はそれほど難しくありません。
そこで、小学4年生のうちに「図形好き」になっておくと、小学5・6年生になってから有利です。
もし、図形が苦手な場合は、簡単な問題から再度取り掛かる方が効果的です。
理科の勉強法と注意点
小学4年生の理科の勉強は、「生物」についての知識を増やすことが大切です。
というのも、中学受験をしないと見る機会がなかったりすること(春の七草など)まで覚える必要があるからです。
小学4年生の理科のテキストには多くの写真やイラストが掲載されていますので、語句だけではなく視覚でも確認するようにしましょう。
完璧に覚えられなくても小学5年生以降に再度学習する機会がありますので、心配は無用です。
生物以外にも「化学」「地学」「物理」の分野もありますが、こちらも小学5年生以降に再度学習する機会がありますので、完璧に理解出来なくても大丈夫です。
理科や社会は嫌いにならないことが大切です。
理科や社会に興味を持って好きになることで、自分から勉強をするようになるものです。
しかし、嫌いにならないために勉強時間を短くしたりするのは逆効果ですので注意して下さい。
毎週決まった時間に理科や社会の勉強をして、習慣化することが大切です。
社会の勉強法と注意点
小学4年生の社会の勉強で一番重要なことは、「都道府県」を覚えることです。
地図帳や白地図などを利用して都道府県の場所をしっかりと覚えるようにしましょう。
都道府県を覚えておかないと、地理だけではなく歴史でも苦労してしまいます。
都道府県の次に、日本の地形を覚えるようにしましょう。
地形とは、山地・山脈、川、平野などです。
出来るだけ多く覚えておくと、小学5年生になってから苦労せずにすみます。
地形も地図帳や白地図を使って覚えるようにしていきましょう。
関連記事都道府県や日本の山地・平野・川を覚えるための地図帳とパズル
都道府県・地形を覚えたら、次は各地方ごとの特徴を確認していくことが大切です。
地方ごとに農業・水産業・工業の確認をしていきます。
したがって、小学4年生の社会の勉強は地理がメインとなります。
地理は小学5年生の夏休み前までの期間でも勉強することになります。
完璧に覚えることが出来なくても心配せず、毎週のペースを維持するようにして下さい。
1週間のスケジュール管理が重要
使用教材が準備出来、各科目の勉強方法(注意点)の確認が終わりましたら、具体的に1週間のスケジュールを立ててみましょう。
他の習い事との兼ね合いもありますので、お子様に任せるのではなく、保護者の方が中心となって一緒に計画を立てるようにしましょう。
計画を立てる際に注意することは、「実行が出来る計画を立てる」ことです。
1日4〜5時間勉強するというのは、小学4年生には厳しいと思います。
塾の授業であっても2時間程度となっていますので、そのレベルで計画を立てるようにしてみましょう。
1週間のスケジュール例
曜日 | 時間 | 勉強内容 |
月曜日 | 17:00〜19:00 | 算数(新単元の導入)・計算と漢字 |
火曜日 | 17:00〜19:00 | 国語(新単元の導入+知識事項)・計算と漢字 |
水曜日 | 17:00〜19:00 | 理科・社会(新単元の確認)・計算と漢字 |
木曜日 | 17:00〜19:00 | 算数(問題演習)・計算と漢字 |
金曜日 | お休み(計算と漢字だけはやりましょう) | |
土曜日 | 10:00〜12:00 | 国語(問題演習) |
17:00〜19:00 | 理科・社会(問題演習)・計算と漢字 | |
日曜日 | 10:00〜12:00 | 算数(間違い直し) |
17:00〜19:00 | 国語・理科・社会(間違い直し) |
※計算と漢字は毎日各15分程度やるようにしましょう
※小学4年生であれば週1日くらいは「お休み」を確保してあげましょう
※日曜日は各科目の1週間分の直しの時間にし、直しがない場合や早く終わった場合は自由時間にしても良いでしょう。(小学6年生になると日曜日に模試が入ってきます)
模試はどうする?
塾に通っていると、「◯◯テスト」といったようなテストが毎月実施されます。
- 前週までに学習したことが定着しているか確認できる
- 試験慣れできる
ただ、小学4年生のうちはあまり確認テストや模試を気にする必要ありません。
理由は、小学4年生で学習する内容は小学5・6年生でもう一度出てくるからです。
また、小学6年生になると毎月模試を受けることになると思いますので、嫌でも試験慣れをしていきます。
したがって、小学4年生のうちに無理して確認テストや模試を受けなくても大丈夫です。
「どうしてもテストをして確認したい」という場合は、テキストに付属している確認テストを行うようにしてみましょう。
小学4年生の塾なし中学受験のまとめ
中学受験を目指すのであれば、小学4年生(実際には小学3年生の2月)からスタートをするようにしましょう。
小学5年生からでも間に合わなくはありませんが、繰り返し勉強する機会がなくなってしまうので、余裕を持って進めることが出来ません。
また、勉強習慣を身につけるまでに時間がかかるので、小学4年生からスタートした方が良いでしょう。
市販教材を補助教材とし、メインは「予習シリーズ」「新演習」のどちらかを進めるのが効果的だと思います。
1週間のスケジュールを立て、計画どおりにコツコツ進めることが大切です。
どうしても1週間で覚えきれなかったことや、理解出来なかったことは、夏休みや冬休み、春休みなどの長期休暇で復習をすれば問題ありません。
長期休暇中は学校がありませんので、普段のスケジュールとは別スケジュールで進めるようにしましょう。
中学受験まで3年間あるので、焦る必要はありません。
毎日コツコツ進めていくことが1番重要です。