大手進学塾では定期的に「保護者会」「学校説明会」「入試報告会」といったような説明会が開催されます。
また、「個別面談」でお子様の成績に合わせた志望校選びのアドバイスをもらえたりもします。
塾なしで中学受験や高校受験をする場合、勉強面だけでなく志望校・併願校選びを自分たち(保護者の方が中心)でしなければなりません。
最近は各学校のホームページに詳しい説明が出ているので、以前に比べると学校の情報を入手しやすくなっています。
それでも「受験案内」を1冊は準備しておき、いつでも見られるようにしておくことが志望校・併願校選びには必要だと思います。
首都圏には多くの私立中学・高校があり、お子様に合った学校を見つけるのに時間がかかるため、受験学年になってから志望校選びをするのでなく、早い段階から始めておくことが重要です。
目次
中学受験の志望校・併願校選び
中学受験の志望校・併願校選びは非常に難しいです。
というのも、小学6年生(11〜12歳)のお子様が受験をするので、当日どれくらい緊張するかが読めないからです。
特に押さえの学校(併願校)で失敗してしまうと、お子様は大きなショックを受け、第一志望校の試験でも実力を発揮出来ないことがあります。
そのため、保護者の方は入念に受験パターンを組んであげる必要があります。
受験パターンを組むためには、入試日程・偏差値・学校所在地などを確認しないといけません。
ひとつひとつの学校のホームページを確認していくのは大変な作業となるので、まずは市販の「受験案内」で、ある程度学校を絞ると良いでしょう。
中学受験のための「受験案内」は、多くの出版社から発売されているので、普段受けている模試の種類によって決めるのが良いと考えます。
中学受験をされるお子様は、「SAPIX」「四谷大塚」「日能研」の模試、もしくは「首都圏模試センター」の模試を受けているかと思います。
具体的には、SAPIXの場合「合格力判定サピックスオープン」、四谷大塚の場合「合不合判定テスト」、日能研の場合「合格判定テスト」、首都圏模試センターの場合「統一合判(2020年度は「合判模試」)」の模試を受けていると思います。
SAPIXの模試を受けている場合
首都圏だけでなく、全国主要校の学校情報やデータが出ているので、力試しで地方の学校を受けてみるお子様の参考にもなります。(近年は地方の学校でも東京会場入試が設定されていることがあります)
また、「合格のための学習法」が書かれているので、塾なし中学受験をするお子様の勉強方法の参考にもなることでしょう。
四谷大塚の模試を受けている場合
四谷大塚入試情報センターが編集している「受験案内」が最適です。
「合不合判定テストの結果データ」が掲載されているので、お子様の偏差値と比較しながら学校を検討することが出来ます。
また、「受験併願パターン」が掲載されているので、併願校選びの参考にすることが出来ます。
ただ、併願校を決める基準として偏差値だけを参考にすることはやめましょう。
校風などがお子様に合っているかの確認をお願いいたします。
日能研の模試を受けている場合
日能研から出版されている「受験案内」が最適です。
日能研の中学入試結果R4偏差値(合格可能性80%ラインの偏差値)の推移が3年間掲載されています。
約500校のデータと学校数が多いのも魅力的です。
「大学付属校の内部進学率」は、付属校を目指しているお子様にとって、とても参考になると思います。
首都圏模試センターの模試を受けている場合
首都圏模試センターの模試の偏差値表が付いている「受験案内」が最適です。
入試日程をアプリで配信してくれるという、現代的なサービスも魅力的です。
また、新しい評価基準の「思考コード」を掲載しているのも参考になるかと思います。
首都圏模試センターの模試を利用しているお子様の、志望校選びの助けになってくれる1冊です。
その他の中学受験用「受験案内」
上記の4冊の他にも市販の中学受験用「受験案内」が発売されています。
1冊をじっくり読んで、気になる学校のホームページを確認するといった流れでも構わないでしょう。
しかし、何冊か「受験案内」を手元に準備しておいて、比較してみると新しい発見があるかもしれません。
メインの「受験案内」の他に、サブの「受験案内」を用意してみてはどうでしょうか。
- SAPIX・四谷大塚・首都圏模試センターの偏差値が掲載されています
- 学校情報だけでなく中学受験全般の情報が豊富です
- 四谷大塚・首都圏模試センターの偏差値が掲載されています
- 保護者会、授業参観の頻度などは入学後の役に立つと思います
高校受験の志望校・併願校選び
高校受験の志望校・併願校選びは、推薦制度を利用するかどうかによって大きく変わってきます。
早稲田や慶應の附属高校を狙っているお子様は、推薦制度ではなく一般入試で勝負となりますが、それ以外の学校の場合、上手に推薦制度を利用すると合格の可能性が高くなります。
また、併願校を選ぶ場合にも加点制度がある学校があったりもしますので、しっかりと調べる必要があります。
推薦・優遇を調べる
私立高校の推薦・併願優遇を考えているお子様におすすめの「受験案内」です。
高校受験の場合、中学受験と違い推薦や併願優遇が学校よってはあります。
学校毎に推薦基準や併願優遇の基準が違うので、しっかりと確認をしないといけません。
まずは、志望校や併願校に推薦や併願優遇があるかを確認し、次に基準を満たしているかを確認するようにしましょう。(願書提出前に中学校の先生に確認をして下さい)
大学附属校を調べる
大学附属の高校を目指しているお子様におすすめの「受験案内」です。
早稲田や慶應の附属高校以外にも、首都圏には多くの大学附属の高校があります。
大学附属を目指している場合、気になるのは内部進学が出来るかどうかではないでしょうか。
内部進学条件や実績が掲載されているので、とても参考になると思います。
また、高大連携事業も掲載されているので、お子様に合った志望校選びの参考にもなると思います。
その他の高校受験用「受験案内」
上記の2冊の他にも市販の高校受験用「受験案内」が発売されています。
予め推薦や併願優遇、大学附属校といったように志望校を決めている場合は、希望に特化した「受験案内」が参考になります。
志望校をこれから考えるといったお子様は、一般的な「受験案内」を準備した方が参考になるでしょう。
- 東京・神奈川・千葉・埼玉の全高校が網羅されています
- 併願校選びに役立つ資料があります
- 制服コレクションがあるので女の子は喜ぶかもしれません
- 入学手続時納入額、初年度納入額、制服代などが分かります
- 面接のアドバイスは参考になるでしょう
- 入試で活用できる検定優遇校一覧が便利です
まとめ
中学受験や高校受験の志望校・併願校選びは意外と時間がかかるものです。
また、受験学年になってから始めるよりも、小学4〜5年生・中学1〜2年生のうちから始めるとお子様のモチベーションアップに繋がるので効果的です。
受験学年になってから準備するのではなく、余裕を持って準備をすることをおすすめいたします。
色々な出版社から「受験案内」は発売されていますので、年度毎に種類を変えると内容の比較が出来ます。
お子様に合った志望校・併願校を選びが出来る、使いやすい「受験案内」を見つける参考に少しでもなれば幸いです。